ついに日本でもベルギー幻想派小説を集めた作品集が、去年の年末に出版されました。これを機に、日本でもこれ以降も、こういう作品集の刊行が増えるといいなと思います。

 

 

「幻想の坩堝 ベルギー・フランス語幻想短編集」

三田 順 

松籟社 

 

 

お互いに友人同士でもある、ジャン・レーの「夜の主」とトーマス・オーウェンの「陪審員」の他に、日本でも「死都ブリュージュ」で有名なローデンバック。

そして日本では初めての翻訳になる、オーウェンやジャン・レーなどと並ぶ、ベルギー幻想派四天王の一人である、ミシェル・ド・ゲルドロードなどの合計9編収録。

 

 「幻想の坩堝 ベルギー・フランス語幻想短編集」収録作品

 

 

夢の研究  (モーリス・マーテルランク/岩本和子訳)

時計  (ジョルジュ・ローデンバック/村松定史訳)

陪審員  (エドモン・ピカール/松下和美訳)

分身  (フランス・エレンス/三田順訳)

エスコリアル  (ミシェル・ド・ゲルドロード/小林亜美訳)

魔術  (ミシェル・ド・ゲルドロード/小林亜美訳)

不起訴  (トーマス・オーウェン/岡本夢子訳)

夜の主  (ジャン・レー/三田順訳)

劇中劇  (マルセル・ティリー/岩本和子訳)